【スプレッドシート公開】暗号資産(仮想通貨)取引の損益管理方法を解説
こんにちは!ししとう(@NFT_shishito)です。
皆さんは暗号資産(仮想通貨)やNFTの損益計算を行っていますでしょうか?
仮想通貨の損益なんて大体でよくね?
そんな風に思う方も少なくないはずです。
しかし、仮想通貨の世界にいる以上、利益や税金から目を背けてはいけません。

後回しにしておくと痛い目に合います!!
そこで、今回は皆さんのために損益計算が自動でできるスプレッドシートを作成しました!
できるだけ皆さんの入力箇所を減らしているので、個人で損益計算しないといけない人はぜひとも活用ください!
≫ スプレッドシートをダウンロードする
スプレッドシートを開いたら左上の「ファイル」 → 「コピーを作成」を行い、自身のGoogleドライブに保存してください。
- 確定申告の準備方法
- スプレッドシートの入手方法
- 暗号資産(仮想通貨)の損益計算方法



みんなで一緒に確定申告を乗り切ろう!
著者「ししとう」は税理士ではないため、個人の税金相談はできません。
「事例でわかる! NFT・暗号資産の税務」を参考に記事を書いていますが、現状、不透明な部分も多くはっきり書けないのが現状です。そのため、詳しい取引の判断については税理士の方にご相談ください。また、当記事で公開しているスプレッドシートは個人向けに公開しているものであり、法人の方の計算方法とは異なります。予めご了承ください。
どんな取引が収益計算の対象なの?
そもそもどんな取引が収益計算の対象になってくるのでしょうか。
下記ツイートがものすごくわかりやすかったので共有します。
油断してるとすぐにやってくる、確定申告の季節。直前で後悔しないために、暗号資産やNFTの税金について理解しておきましょう。交換時は、「日本円を換えたとき以外は、税金が発生する」と覚えておけばOK。損しないよう、今年中に、利確、損切りの計画を立てたいところ。
— もざらし (@Mozarashi_eth) October 12, 2022
(↓↓) pic.twitter.com/N8fYN0mB74
つまり、「持っている仮想通貨やNFTを別のものに交換した時は全て税金が発生する」ということです。
上記以外にもNFTを貰ったとき、レンディングによる利息を受け取った時もかかります。



ややこしすぎる~!!
仮想通貨の税金については別記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
いつ、どんな取引で税金が発生するのかを勉強したい方は下記の書籍もおすすめです。
事例付きなので、「この取引は?」と疑問に思ったことが全て解決できます!


手動管理は絶対ムリという方へ
スプレッドシートは手動で管理することがメインです。しかし、「スプレッドシートなんて使ったことない!」という方は クリプタクト などの損益計算ツールを使うことをおすすめします。
別記事ではクリプタクトで損益計算をする方法を記載しているので、参考にしてください!


収益計算用の管理表をダウンロード
今回は収益計算用に管理表を作成しました。
スプレッドシートで公開しているので、ダウンロードしてお使いください。
スプレッドシートはこんなイメージ


共有中のスプレッドシートを開き、コピーしてご自身で編集を行ってくださいね。
≫ スプレッドシートをダウンロードする
スプレッドシートを開いたら左上の「ファイル」 → 「コピーを作成」を行い、自身のGoogleドライブに保存してください。



使い方で不明点があれば ししとう までDMをください!
必要情報を抽出
スプレッドシートを開くと「取引一覧」というシートに取引を入力していくのですが、取引一覧では各取引所やウォレットの取引を全て入力する必要があります。
もう一度言いますね。全てです!笑



ほんとに早めにやっておいた方がいい…笑
取引例としては下記の通りです。
- 取引所内の売買・送金
- ウォレット内の送受信・売買
(NFT売買含む) - レンディングの利息 等
取引所とウォレット内の取引を抽出する方法は記事にまとめていますので、参考にしてください。


スプレッドシートで損益を管理



スプレッドシートの使い方を順に説明します!
取引一覧を作成
では取引一覧を作成していきます。
取引一覧の列には下記の項目がありますので、順に解説します。
- 年 → 取引年を入力します
- 日付 → 取引日付を入力します(年月日を入力)
- 内容 → 取引内容を入力します
例)BTC購入 等 - トークン → 通貨をリストから選択します
- レート → レートを入力します
※CoinMarketで終値を確認 - 取引所 → ブロックチェーンの種類や取引所を選択します
- 取引数量 → 取引数量を入力します
- IN/OUT → 取引でウォレットに資産が増えたのか(IN)、ウォレットから資産が減ったのか(OUT)を選択します
- 借方(取得数量・取得価格(円)) → 自動計算 ※1
- 貸方(売却(送金)数量・売却(送金)価格)→自動計算 ※1
- 通貨受取 → 通貨送受信時の受取は「○」を選択します。
※取得価格の計算対象から外すため - 課税 → 課税取引時は「○」を選択します
※課税取引は前述参照 - 損益 → 損益額を入力します
- ガス代・手数料 → ガス代や手数料の場合は「○」を選択します
- NFTGiveaway → NFTを貰った場合、「○」を選択します
- 備考 → 特記事項をメモします
- NFT → NFT取引時はNFTの名前をメモします
※1 仮想通貨購入・売却時は支払額・受取額を手入力する(自動計算の値を採用しない)
これらの値を各取引ごとに入力していきます。
いくつかの取引をピックアップして入力例を紹介します。
※()内の行はスプレッドシートの「取引一覧(例)」シートの行数を表しています。
- 日本円でBTC購入(7行目)
- 年~取引数量まで値を入れて、IN/OUTは「IN」を選択。
取得価格(円)に支払った日本円の金額を手入力します。 - BTC売却で日本円受取(9行目)
- 年~取引数量まで値を入れて、IN/OUTは「OUT」を選択。
売却(送金)価格に受け取った日本円の金額を手入力します。
課税列で「○」を選択します。 - BTC→ETH交換(11~12行目)
- BTCを売却した取引とETHを購入した取引をそれぞれ記入します
BTCを売却した取引は日本円受取とETH購入はBTC購入とそれぞれ同じ記入方法ですが、価格の手入力は行いません。 - ETH送金(13~16行目)
- ETHを送金した取引、送金手数料、ETHを受け取った取引、受取手数料と計4つの取引を記入します
ETHを送金した取引は手数料を引いた数量を取引数量に入れて、送金手数料取引を一つ下の行に入力します
ETHを受け取った取引は送金数と同じ値を入れましょう(ガス代を引く前の数量)
取引所列でどこからどこへ送金したのかも入力するようにしてください
送金手数料、受取手数料の取引は「ガス代・手数料」列で「○」を選択しましょう - NFT受取(22行目)
- NFTをGiveawayでもらった場合はフロア価格で取引を入力します
取引数量にフロア価格を入れて、課税列に「○」を損益列に取得価格(円)と同じ値を入れ、NFTGiveaway列で「○」を選択します
NFT列に受け取ったNFTの名前(略称可)を入れましょう - NFT販売(23行目)
- 自作のNFTを販売した時はIN/OUTでINを選択し、課税列に「○」を損益列に取得価格(円)と同じ値を入れます
- NFT購入(38行目)
- NFT購入はIN/OUTでOUTを選択し、課税列に「○」を付けます
NFT列に購入したNFTの名前を入れましょう
ガス代が発生している場合は 行を分けて ガス代・手数料列で「○」を入れて発生したガス代を入力しましょう(ガス代は39行目) - NFT売却(27行目)
- NFT売却はIN/OUTでINを選択し、課税列に「○」を付けます
NFT列に購入したNFTの名前を入れましょう - レンディングの利息(32行目)
- レンディングなどによる利息を受け取った時はIN/OUTでINを選択し、課税列に「○」を付けます
損益列に取得価格(円)の金額を入力しましょう - ガス代(39行目~)
- ミント失敗、NFT購入、スワップ時に発生するガス代はそれぞれ1取引として入力し、ガス代・手数料列に「○」を付けます
NFT取引管理を入力
次にNFTの取引管理を行います。
ほぼ自動計算なので入力する箇所は3カ所だけ!
- NFT名 → NFTの名前を入力(取引一覧シートの名前と合わせること)
- Market → NFT取引を行っているMarketを指定します。
- Giveawayで譲渡 → 売却せずに譲渡した場合は「○」を選択します。
譲渡した場合、損益計算は行いません。
「事例でわかる! NFT・暗号資産の税務」参考


入力することで、NFT取引によって発生した損益が把握できます。
管理表で損益を確認
最後は管理表シートで損益を確認しましょう。
管理表も入力するのは年度と通貨のみ!



あとは全部自動計算してくれます!


入力後の結果は下記の通り!


無事今年度の損益が把握できました!



取引一覧さえ入力できていれば後は楽ちんですね!
暗号資産(仮想通貨)取引の損益管理方法を解説|まとめ
お疲れさまでした!
取引一覧を作っているときはめんどくさすぎて吐きそうになったのではないでしょうか。
僕は吐きそうになりました。笑



国税庁でも判断できないのは納得ですよね…笑
ここまで厳密に管理する必要はあるのか?と疑問を持つかもしれませんが、正直ここまで厳密に管理する必要はありません。
ですが、今年自分がどれだけ稼いだのかは確定申告時も必要になってきますので、ある程度は把握しておく必要があるかと思います。
ぜひとも参考にしてください!